松山英樹選手や丸山茂樹選手も悩まされたゴルフでの親指の付け根の痛み母指CM関節症
先日、プロゴルファーの松山英樹選手が親指の激痛のためツアーを欠場(棄権)しました。
まったくクラブが振れず、いつ復帰できるかもわからないほどの痛みだそうです。
調べてみると、過去には丸山茂樹選手なども同部の痛みに悩まされており、手術をするかというところまでいったそうです。結局、丸山茂樹選手は同部の手術はしなかったものの結果親指の別の関節まで痛めてしまい別の関節の手術を受けたそうです。
そんな選手生命にもかかわるゴルフの親指の痛み“母指CM関節症”についてご紹介いたします。
ゴルフで親指の付け根が痛い母指CM関節症とは
母指CM関節症は、親指の付け根CM関節の変形性関節症で一般的には中年以降の女性によくみられる疾患で、母指CM関節部の炎症による腫れや痛み・物を持つ、蓋を開けるなど親指に力をかけたり、捻ったりした時に痛むのが特徴です。
では、なぜ一般的に中年以降の女性に起こりやすい親指の痛みが松山英樹選手や丸山茂樹選手のようなゴルファーに起こったのでしょうか?
CM関節とは
まずCM関節とは、中手骨(画像左)と手根骨(画像右)からなる関節で、母指(親指)をのぞいてはほとんど可動性のない関節です。
しかし、母指(親指)に関してはCM関節部(赤丸)を支点にあらゆる方向に動かすことができます。
そのおかげで、指尖(finger tip)、指腹つかみ(pulp pinch)、握り
(grasp)、引っかけ握り(hook grip)など日常生活に欠かせない母指(親指)の巧緻性に関与します。
この「可動性が大きい」事と「動きの支点になっている」ということが逆に言うと負荷がかかる要因になっていて傷害の原因となってしまいます。
ゴルフで親指の付け根が痛い母指CM関節症の原因
ゴルフではクラブに親指を添えるように握ります。
イメージとしては親指とクラブを一体化させるような感じでコントロールすることになります。
そうすることで、スイングを安定させるのですが親指がクラブの支点となることで、母指CM関節部にはクラブの遠心力やスイング中の横方向の力(剪断力)など色んな方向から大きな負担がかかることになります。
その繰り返されるスイングの負荷により靱帯が緩み、関節軟骨が摩耗して炎症を起こし痛みがでます。
ゴルフで親指の付け根が痛い母指CM関節症の症状
親指の付け根(母指CM関節部周囲)の痛みと腫れ、そして症状が進行すると関節の不安定性が出てきます。
痛みや関節の不安定性によって握力低下、つまみ力低下を訴え、運動時には捻髪音(crepitation)を認めることもあります。
特にドアノブを捻ったり、ペットボトルやビンのふたを開けるつまんだり掴んでねじる動作で痛んだり、洗濯ばさみやホッチキスを使う時につまんだり親指で強く押す動作も痛みます。
症状の進行とともに外観的には、母指CM関節は亜脱臼位、母指内転位、MP関節過伸展位、などの変形がみられます。
ゴルフで親指の付け根が痛い母指CM関節症の治療
まずはとにかく炎症を取ってあげることが大切ですので、早く楽になりたい場合は鍼灸治療をオススメしています。
また、ラジオ波+マイクロカレントもおススメです!
日常生活ではテーピングやサポーターなどで親指の動きを制限し部分的に安静を図ることもあります。
ゴルファーに限らず親指の痛みでお困りの方は是非ご相談ください。