捻挫の予防や痛みなくプレーするためのテーピング基礎知識【素材編】
アスリートに限らず、スポーツを楽しもうと思ったらどうしてもケガはつきものです。
時には『ケガを隠して、自己流でテーピングを巻いて出場した』なんていう選手の話を聞くこともあります。“試合に出たい”“プレーしたい”という気持ちは身体を突き動かすので最大限尊重します!そんな選手にこそ知っていてほしいテーピングの基礎知識素材編です。
アスイクは“プレーヤーズファースト”を心掛けているのでケガや痛みがあっても出来る限りパフォーマンスを落とさず気持ちよくプレーしてもらえるようにサポートさせてもらっています。
テーピングの前の下準備に皮膚を保護する【アンダーラップ】
テーピングを長時間していると皮膚を傷つけたり、肌がかぶれたりしてきます。
快適にテーピングをするうえでアンダーラップは非常に重要です。
アンダーラップは少し引っ張ると光沢がでます。
光沢がでるくらい少し引っ張りながら皮膚に密着させるように薄めに巻きましょう!
アンダーラップがヨレヨレだったり分厚すぎると後に巻くテーピングのゆるみに繋がるので要注意です。
固定力抜群、患部の固定に【ホワイトテープ】
テーピングの中で非伸縮性で固定力が一番あるホワイトテープです。
- 13mm
- 19mm
- 25mm
- 38mm
- 50mm
と太さが様々で部位によって使い分けます。
用途にもよりますが僕はあまり細いホワイトテープは使いません。
固定はしたいけど、動きも出したい【ハード伸縮テープ】
ホワイトテープもメーカーによってはちぎりやすさなど多少の違いはありますが、伸縮テープもものによって素材や固定力に違いがあるので、アスイクでよく使うものの違いを解説します。
これは、ELASTIKONという伸縮テープです。
まあまあ伸縮性があり、テーピング自体が少し分厚めなのが特徴です。
アスイクでは、膝や肘など競技において固定しすぎたくない部位に使用しています。
クレーマージャパンのエラスチックテープ(伸縮テープ)です。
こちらは、ELASTIKONに比べると伸縮力が弱い反面、固定力が強く、生地が薄いのも特徴です。
足関節の捻挫や指の捻挫で、シューズやグローブを着けるときに生地が薄いのでゴワゴワせずに違和感が少なく済みます。
ホワイトテープに次ぐ固定力がありつつ、伸縮性もあるので初心者の方で固定力とテーピングを巻く簡単さを求める場合は良いかもしれません。
Mueller(ミューラー)のストレッチMテープです。
これはELASTIKONよりも伸縮性がありELASTIKONよりも生地がやや薄めのテープです。
固定力では伸縮テープの中では一番劣ります。
ファンクショナルテーピングやスパイラルテープ向きかもしれません。
アスイクでは足関節捻挫などにも使います。
最近では腓骨遠位骨端線損傷(子どもの足首の成長軟骨部分の骨折)後のスポーツ復帰に使いました。
軽めの固定やテーピング後の被覆などバンテージ代わりに【ソフト伸縮テープ】
伸縮テープの中では珍しく手で切れるタイプです。
“ソフト伸縮テープ”と紹介したように、非常に柔らかく薄いテープなので、単独での固定力は弱いです。
主には、固定したテープを覆ったり、バンテージの代わりに使われることが多いように感じますがアスイクでは固定用のテープの一つとして重宝しています。
疲労しやすい部位などに筋肉サポート【キネシオロジーテープ】
キネシオロジーテープは他のテーピングとは全く別物で、患部の固定や可動域制限などを目的としたものではありません。
筋肉や腱の走行に沿って貼ることで、筋腱をサポートし疲労しにくくしたり痛みの予防や軽減に使用します。
他のテープと決定的に違うのは動きの邪魔をしないことです。
試合後や日常生活での固定や患部の圧迫に【バンテージ・弾性包帯】
こちらは番外編、バンテージです。
テーピングの欠点は効果が短いことです。いかにしっかり固定してもだんだんと緩んで固定力が弱くなりますので、頻繁に巻き替えることが必要となります。
そこで、コストパフォーマンスと巻き替えるのが簡便なバンテージ(弾性包帯)を使います。
膝や足、肘の圧迫・固定から太もも・ふくらはぎの肉離れ(打撲や筋損傷)の治療などにも幅広く活躍してくれますし、慣れてしまえば手間・コスパともなかなか良いです!
まとめ
今回は素材ひとつひとつの特長を紹介するにとどまりましたが、実際はそれぞれの長所を活かし何種類かを併用したテーピングを処方することが多いです。
というのも、痛む場所や動き、競技・ポジションごとに求められる動きが大きく異なるからです。
複数のテーピングを併用することで、痛む動作はしっかり固定し、必要な動作はしっかり出せるように処方する!
プレイヤーズファーストを掲げるアスイクにとっては普通のことですが、なかなか究極で必ず100点満点の処方が出来るとは限らないのも事実です。
時には一度で100点満点のテーピング処方ということもありますが、実際はテープ➜動きの確認➜テープ➜動きの確認というプロセスが精度の高いテーピング処方になります。
時間の猶予があるならば、テーピングを処方したのちフィードバックの機会を頂いてから本番(試合など)を迎えることをお勧めします。
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