骨盤~下肢の疲労骨折の診断と復帰の目安にホップテスト

骨盤~下肢の疲労骨折の診断と復帰の目安にホップテスト

骨盤~下肢にかけては運動における負荷にプラスして、自身の体重や走る・ジャンプなどの運動負荷が必ずかかってきます。

ですので、全身の疲労骨折の中でも下肢に発生するものが全疲労骨折の75%以上を占めます。

 

骨盤~下肢の疲労骨折は様々な場所に起こりえます。

  • 骨盤では、仙骨・恥骨結合部・恥骨下枝
  • 大腿では、大腿骨頚部・大腿骨骨幹部
  • 下腿では、膝蓋骨・脛骨・腓骨に疾走型
  • 足部では、舟状骨・立方骨・踵骨・中足骨

などです。

特に脛骨と中足骨に多くみられます。

ホップテストとは

ホップテストとは痛い方の足で片足ジャンプを10回繰り返し、痛みの再現や程度を診るテストで、発症(痛みを感じたタイミング)から4週以内では陽性率が97%だったとの論文報告もあり下肢の疲労骨折を見極める際、かなり有用なテストです。

  • grade 0 痛みなく10回ジャンプできる。
  • grade Ⅰ 痛みはあるが10回ジャンプできる
  • grade Ⅱ 痛みのため数回しか飛べない
  • grade Ⅲ 痛みのためほとんど飛べない

の4段階で評価します。

 

痛みの幅はありますが、gradeⅠ~Ⅲいずれかに該当する場合は念のため疲労骨折の可能性を考えましょう。

※早期に疲労骨折を疑いレントゲン検査をしても2~4週程度経過しないとレントゲンではわからない可能性がありますので一度の検査で問題がなくても痛みが続くようでしたら要注意です。

ホップテストと競技復帰

上記の通り、ホップテストは疲労骨折の症状に敏感に反応するので、ホップテストでの痛みがあるうちは疲労骨折の可能性があるため出来るだけフルでメニューをこなすのは控えましょう。

競技復帰の目安

  • ホップテストでgrade0
  • 局所の圧痛がない

この2つの条件が揃ったら、痛くない範囲で競技を開始します。

もし、競技中・練習中に痛みを感じるようなことがあればそれは骨の回復を遅らせてしまうので、練習強度を下げてください。

 

痛くない範囲で練習をこなしながら徐々に強度を上げていきましょう!